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国際法と戦略と宗教と言語と歴史を考えるブログ

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宗教・歴史・言語は法と戦略に影響を与えてきています。今を読み解くため、過去から今へ考えたことや実際の講義についてまとめます。

朝鮮半島に対する万一の備え??

こんな記事が「夕刊フジ」8月27日号に出ていました(リンク先をどうぞ)。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190827-00000008-ykf-soci

自衛隊さんにもいろいろな方がおられますし、見方も様々です。
このシナリオは我々日本人が(コストが高く付きリスクも高まるが故に)あまり見たくないものではあります。

ですが、専門家の意見ですし、危機管理から考えた場合にはこのシナリオは念頭に置いておくべきでしょう。

但し、私も専門家の端くれとしてこの方とは若干違うシナリオを描いています。

その基礎となる私の状況認識は、

(1)朝鮮半島が完全に共産圏に取込まれた場合、日本本土(特に日本海側・東シナ海側)全体に防衛線を引かねばならず、そのためのコストが甚大であること。
(2)仮に合衆国軍が一旦朝鮮半島から完全撤退した後、想定される中国及び朝鮮半島有事に際して、合衆国軍は日本やフィリピンやオーストラリアやニュージーランドやヴェトナムとその有事の終末処理では上陸作戦を行わなければならないが、(いかに軍事技術が発達したとしても)上陸作戦は伝統的には上陸側に不利であり、成功したとしても朝鮮半島に合衆国軍が勢力を置く現状とは比較にならない損害が出ること。
(3)統一され、核を保有する朝鮮半島が出現すれば、現状の合衆国軍のSLBM運用能力が「いっぱいいっぱい」
になること。
結果的には合衆国が伝統的に封じてきた日本の核保有を是認せざるを得なくなる。このことは、リムランド(周辺国)に強大な力を与えず、従属的同盟国にするというハートランド(世界島)に属する合衆国の伝統的安保政策に反することになる。
イギリスがその例外としてあるではないかという主張もあるが、日本と合衆国では文化言語が違い、英米関係に比べ相互信頼がはるかに低い。よって、現状では合衆国が日本に核保有を是認することは(危機管理の素人のトランプ大統領が衝動的に発言したとしても、官僚機構としての米軍・情報機関・外交組織の本当の意図からして)絶対にあり得ない。
(4)マスコミがセンセーショナルに騒ぐように、すぐさま米韓関係が途絶するわけではないこと。その間、合衆国軍事官僚機構は(文政権に対してではなく自らが直接影響力を及ぼせる)韓国の軍事官僚機構に何らかの働きかけが出来ること

です。

この(1)~(4)から朝鮮半島に関する問題処理では別のシナリオが考えられるのです。

それは次回更新で示させていただきます。

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by ksagency2007 | 2019-08-27 20:04 | 危機管理 | Comments(0)